芋焼酎の原料として一般に用いられることの多い「黄金千貫(コガネセンガン)」に比べ、芋そのものとしての味わいが豊かといわれる「金時芋」。中でも室戸西山台地産の芋は、地元では「炊いて良し、蒸して良し、焼いて良し。味も器量も抜群」と言われるという。そんな贅沢な素材をたっぷりと使い、仕込み水には豊富なミネラルを持ちつつ、高い清浄性を備えていることで知られる室戸海洋深層水を使用する。
素材の持つ旨味を生かながら、酒としての味を育んで行くこの仕込みの技に、菊水酒造の伝統が息づいている。仕込みを終えた焼酎は、酒蔵で静かに熟成の時を迎える。素材のままの瑞々しい味に、時という年輪が刻まれることで、味わいはさらに深く、 そして豊潤なものへと磨かれて行く。凛とした空気に満ちた蔵で過ごした時間が「空海」の豊かな味わいを育む。